記事一覧 | 2022.12.09

眠れない時に羊を数えるなら英語で

体内時計に合わせた生活習慣に切り替えても、なかなか寝付けない、ぐっすり眠れないという人はプラスアルファの工夫をしてみましょう。睡眠の質は人生の質を左右するといっても過言ではありません。自分の睡眠の最適解を見つけられるなら、多少の手間や出費は惜しまずに!

 

眠れない時に羊を数えるなら英語で

 

眠れない時は羊を数えるという方法が知られていますが、こえは英語圏ならではの方法。
「1シープ、2シープ」とゆっくり数えることで、自然と吐く息が長くなるのです。なぜ、それが眠りにつながるかというと、長く息を吐くという呼吸は自律神経をリラックスモードに切り替えてくれるからです。

自律神経はその名の通り、自律して働く神経で、自分の意思とは関係なく生きるために必要なことを行ってくれます。
そのため、自分で自律神経をコントロールすることはできません。数少ない例外のひとつが呼吸なのです。

布団に入ってもなかなか寝付けない時には、できるだけ長く吐くことを意識して呼吸をしてみましょう。
反対に朝起きてもなかなか目が覚めないという時には、ハッハッと短く息を吐くような呼吸をすると自律神経が覚醒モードに切り替わります。

 

 

考え込んで眠れない人はマインドフルネス瞑想が効果抜群

 

布団に入っても、過去への後悔や不安で頭がいっぱいになってしまって眠れないという人は、マインドフルネス瞑想を行うのがおすすめです。

瞑想というと宗教的なものだと思われがちですが、マインドフルネス瞑想は宗教的な要素を除いた瞑想で「今、ここ」に意識を集中させるトレーニング的な要素があります。マインドフルネス瞑想に関してはさまざまな国・機関で研究が行われていて、頭がクリアになり集中力が増す、ストレス耐性が向上してうつが改善する、血圧や血糖値が改善するなど、さまざまな効果が確認されています。

睡眠に関しても寝つきをよくする、睡眠の質が高まるといった報告が上がっています。アメリカ睡眠医学会の調査では、午前中に瞑想をするとその日の睡眠の質が高まるという報告もあるので、朝の習慣にぜひ。
マインドフルネス瞑想に関しては動画などを参考に実践してみましょう。

 

 

心を安定させて眠りの質を高める栄養素をとる

 

眠りによいといわれる栄養成分はいろいろとありますが、それぞれ特徴が異なるので自分に合うものを見つけてください。

まず代表的な眠りによい成分のひとつにアミノ酸のGABA(ギャバ)があります。
GABAにはストレスを緩和して精神を安定させることで寝つきや睡眠の質を向上させる働きがあります。
睡眠障害の治療によく用いられる睡眠薬、ベンゾジアゼピン系睡眠薬などはGABAの働きを強める薬であり、それだけGABAは睡眠に大切なものだといえます。

GABAは発芽玄米やトマト、なす、かぼちゃなどの野菜、バナナなどの果物、納豆などの発酵食品に含まれているほか、GABAを配合したお菓子なども市販されています。

また、お茶のうま味成分として知られるテアニンは幸福感をもたらすほか、脳内のGABA量を増やすともいわれています。

GABAを食品から摂取しても自律神経に作用はしても脳内に取り込まれるのかどうかについてはわかっていませんが、テアニンを一緒にとることで脳内のGABAを増やすこともできるので、一緒に摂取すると効果的。GABAとテアニンどちらも含まれるサプリも市販されています。

摂取時間の目安としてはGABAを日中に摂取しておくことで、寝つきがよくなり睡眠の質が高まったという報告があるので朝もしくは昼に。

 

 

朝型や夜型を調節して睡眠の質を改善する

 

早起きするのがとてもつらい人がいる一方で、パチッと爽快に目覚められる人もいるように、人によって朝型か夜型かは異なります。さらに、年齢によっても変わり、一般的に思春期には超夜型ですが、少しずつ早まっていき、高齢になると超朝型となります。自分の型に合わせて生活できれば楽なのですが、社会生活を営む上でそうもいきません。

もしも夜型で朝起きるのがつらいという人は、L-セリンというアミノ酸をとるよう心がけてみましょう。L-セリンはGABAの作用を高めるほか、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌リズムを早める働きがあります。そのため、夜型の人がとることで朝型にシフトできるのではないかと期待されています。L-セリンは大豆などの豆類に含まれていますが、毎日決まった時間に摂取することで朝型に改善できたという報告もあるので、サプリが手軽です。就寝時間を決めて寝る前に摂取を。

超朝型を改善したい人は、オルニチンというアミノ酸を。ある研究では就寝前にオルニチンを摂取することで、メラトニンの分泌リズムが1時間程度遅くなった、つまり超朝型が改善されたという結果がでています。オルニチンはしじみに多く含まれていますが、継続するためにはやはりサプリが便利です。

※睡眠の2回目にリンクしてください

 

適度な運動は心身を健康にする最高の薬

 

日中、頭は十分すぎるほど使っていても、体は疲れていないというのも寝つきを悪くする理由のひとつです。忙しい毎日の中では難しいと感じるかもしれませんが、運動を習慣にすることが睡眠を改善する大きな1歩になるのは間違いありません。

普段から運動をする習慣がある人は、運動をしない人に比べて不眠が少ないという報告もあります。ウォーキングなどハードルが低い運動でかまわないので、ぜひ続けていきましょう。

運動習慣は睡眠の質を改善するだけでなく、メタボやうつなどを改善し、死亡リスクも低下させてくれます。デスクワークの人は、1日中座っているだけで死亡リスクが高まっているので、積極的に運動を取り入れていきましょう。